たまにはピリ辛の料理が恋しくなることもありますよね。
授乳期のママにとって、そんな時に食べても問題ないか、赤ちゃんに影響はないかと心配になるのは自然なことです。
でもご安心を、適度にスパイシーな料理を楽しむ分には問題ありません!
ただし、食べ過ぎると母乳の味が変わり、味に敏感な赤ちゃんが受け付けなくなったり、ごく稀に消化に影響が出ることがあります。
赤ちゃんの健康を考えて、以下のことに注意しましょう。
食事が母乳に与える影響について
ピリ辛料理を多く食べた時の影響
適切な量とは?
スパイスを楽しむ際のポイント
これらのポイントに気をつけて、日常の食生活に上手にスパイスを取り入れ、美味しい食事の時間を楽しみましょう。
授乳期のピリ辛料理、問題ありません
はい、冒頭で述べた通り、スパイス料理は適量であれば楽しんでも大丈夫です。
スパイシーな味が直接母乳に影響を及ぼすわけではないので、心配する必要はありません。
「スパイスが母乳に移行することはあるのか?」と疑問に思うかもしれませんが、次に詳しく解説します。
食事が母乳に与える影響
母乳は体内の血液から作られますが、どんな食べ物を食べても、自然と母乳の質は一定に保たれます。
つまり、スパイスが少々含まれていても、母乳の質に大きな影響はありません。
母乳の質を良くする特定の食品や栄養素はない
母乳の質を悪くする食品や栄養素も特にない
大切なのは、健康的な体から良質な母乳が作られることです。そのためには、毎日3回の食事とバランスの良い食生活が重要です。
毎回同じスパイス料理ばかりではなく、色々な食事を楽しむことが大切です。
ただし、アルコールの摂取に関しては注意が必要です。
授乳中にアルコールを摂取すると血中アルコール濃度が上がるため、お酒を飲んだ後は6時間は授乳を控えましょう。
辛い食べ物を食べた後の乳児の反応
辛い食べ物を食べた後、母乳の味が微妙に変わることがあり、この変化に敏感な赤ちゃんがいます。
これは、母親の食べるものが赤ちゃんがお腹の中にいた時の環境に影響を与え、赤ちゃんがその味に慣れているからです。
生まれたばかりの赤ちゃんは、母親がいつもと違うものを食べると、母乳の味の変化に違和感を覚え、時には授乳を拒否することもあります。
辛い食べ物を食べるタイミング
母親が食べたものが母乳に影響を与えるまでには約6時間かかると言われています。
そのため、辛いものを食べた後6時間が経過すれば、赤ちゃんが母乳の味の変化を感じることは少なくなります。
しかし、授乳の間隔を正確に6時間開けるのが難しい場合は、以下の方法を試すと良いでしょう。
授乳直後に辛いものを食べる
辛いものを食べた後、母乳を搾っておく
これらの方法により、食べ物が消化され、母乳への影響が少なくなるため、赤ちゃんへの影響も最小限に抑えられます。
授乳間隔の調整
授乳の間隔が長くなると、母乳の濃度が変わり、赤ちゃんが好まない味になることがあります。
生後0~2ヶ月の赤ちゃんは2~3時間ごと、3ヶ月以上の赤ちゃんは3~4時間ごとに授乳するのが一般的です。
授乳のタイミングが大幅に遅れる場合は、赤ちゃんを優しく起こし、抱っこやおむつ替えをしながら授乳の準備をすると良いでしょう。
授乳中の辛い食品と刺激物の適量
授乳中のお母さんが安全に食べられる辛い食品や刺激物の量を、いくつかの例を挙げてご説明します。
キムチの適切な量
キムチは辛みや塩分がたっぷりの韓国の伝統的な漬物ですが、適切な量は1日に小皿1杯(約50g)です。
授乳期間中は控えめに摂ることがおすすめです。
できれば、塩分が少ないキムチを選ぶと良いでしょう。
カレーの食べ方のポイント
カレーは香辛料や油が多く含まれていますが、普段食べる量の1皿を目安にすることが推奨されます。カレーの香りが母乳に移ることもあるため、辛さや油分が控えめの市販のルーを選ぶと良いでしょう。
わさびの適量
わさびの授乳中の摂取の目安は、小さじ1杯(チューブで約10cm)までです。
にんにくの適正量
にんにくは健康に良い成分を含んでいますが、1日4片(1片あたり5~7g)が摂取の上限とされています。
授乳期に辛い食品を取り入れる際の注意点
授乳期に辛い食品を楽しむ時は、次の3つのポイントを心に留めておきましょう:
食べ過ぎないこと
十分に水分を摂ること
栄養のバランスを考えること
食べ過ぎに注意
授乳期は食欲が増すことがよくありますが、辛い食品や刺激物を過度に摂ると胃腸への負担になることがあります。
厚生労働省の「妊産婦の食事バランスガイド」によると、授乳期の女性の1日の推奨カロリー摂取量は約2,500kcalとされています。
この目安を基に、辛い食品を含む食事のカロリーを考え、1回の食事でのカロリーが推奨量を超えないよう心掛けましょう。辛いラーメンやカレーライスなど、具体的な食品のカロリーを知り、適切な量を摂るようにしましょう。
水分補給を忘れずに
授乳中は母乳のために体の水分が使われるため、1日に2,000mlから2,500mlの水を飲むことが推奨されています。
特に、辛い食品は塩分が多いことがあり、水分不足や高血圧、むくみのリスクを高めることがあるので、辛いものを食べた時は特に水分補給を心掛けましょう。
栄養バランスを大切に
授乳期には、母乳を通して赤ちゃんに栄養を与えるため、カロリーだけでなく、炭水化物、タンパク質、ビタミン、ミネラル、鉄分、カルシウムなど様々な栄養素をバランス良く摂取することが大切です。
辛い食品を食べる時も、全体の食事バランスに注意し、偏りがないようにしましょう。
まとめ
授乳期に辛い食品を食べること自体は問題ないですが、母乳の風味が変わることで赤ちゃんが授乳を嫌がることもあります。
そのため、辛いものを食べる時は、適量を守り、水分をしっかり摂り、栄養バランスを考えることが重要です。これらのポイントを守れば、授乳中でも辛い食品を楽しむことができます。