家庭での至福の一杯を求めて、どのようにしてコーヒーを上手に淹れれば良いのか考えたことはありませんか?
美味しいコーヒーの淹れ方は、専門家の技ではなく、知識の有無にかかっています。
ここでは、コーヒーを美味しく淹れる基礎知識をお伝えします。
コーヒーとは一体何なのか?
コーヒーの歴史を振り返ってみましょう。
コーヒーの起源
コーヒーの誕生は古く、エチオピアにさかのぼるとされる「カルディ」という牧羊少年の伝説が有名ですが、実際のところは諸説あります。
主にエチオピアやアフリカの中央から西部にかけて栽培されるコーヒーノキ。驚くべきことに、コーヒーノキはその名の通り、コーヒーの豆を実らせる植物の総称です。この点、ご存知でしたか?室内で観葉植物としても育てることができます。
13世紀頃には、豆を焙煎する前は煮出して飲んでいたと言われています。その味わいや香りがどのようなものだったかは想像に任せるところですが、現代のコーヒーに比べると少し物足りなさを感じるかもしれません。
コーヒー豆の種類
皆さんが日常的に飲んでいるコーヒーはどのようなタイプでしょうか?缶コーヒー、ドリップコーヒー、インスタントコーヒーなど、様々な形態がありますが、パッケージを見ると「ブラジル」「エチオピア」「コロンビア」など多岐にわたる産地が記されていることに気が付くでしょう。
コーヒーの栽培地域によって得られる豆の種類は異なりますが、現代のコーヒー文化の根底にある主要な「原種」はわずか三つだとされています。
全世界で広く親しまれているコーヒーの基礎となる原種がたった三つだという事実には驚かされます。
この話題については後日詳しく触れる予定ですが、大まかに言えば
アラビカ種
ロブスタ種
リベリカ種(日本ではあまり見かけない)
の三つです。特にアラビカ種は、世界中で取引されるコーヒー豆の大半を占めています。
例えば、キリマンジャロやブルーマウンテンは、これらの原種から派生した品種にあたります。
これは野菜の世界にも共通することで、例えばさつまいもやじゃがいもの下にも多くの品種やブランドが存在します。
コーヒーの抽出方法
コーヒーを抽出する基本的な方法は、コーヒーの粉に熱湯を注いで抽出するというものです。
特にハンドドリップの場合、このシンプルな方法が実は奥深く、ドリップする際の細かい技術によって味が大きく変わってきます。
抽出方法としては、ペーパードリップ、ネルドリップ、サイフォン、エスプレッソマシン、パーコレーター、コーヒープレスなどがあります。
ペーパードリップの準備
今回は、自宅で手軽にできるペーパードリップの方法を紹介します。
必要なものは以下の通りです。
ペーパーフィルター
ドリッパー
そして最も重要な、お気に入りのカップ
お気に入りのカップを用意するだけで、コーヒータイムがより楽しいものになります。
準備する道具はこの三つです。コーヒーの粉に関しては、コーヒーショップで挽いてもらったものや市販のものどちらでも大丈夫です。
コーヒーを一から自分で調整したい方には、「コーヒーミル」の購入をお勧めします。これを使えば、自分好みの粒度に豆を挽いて、味わい深いコーヒーを楽しむことができます。
もし可能であれば、コーヒーサーバーの準備も良いでしょう。これは、抽出するコーヒーの量を正確に測るのに役立ちます。
市販されているコーヒー粉は「中挽き」が一般的ですので、今回はその設定での抽出方法をご紹介します。
中挽きでのコーヒー抽出
抽出を始める前に、必要なアイテムを準備して、ペーパーフィルターにコーヒー粉を入れましょう。
2人分の量:
コーヒー粉: 18g
抽出量: 300ml(湯の温度は82~83℃)
コーヒー粉は人数が増えるごとに約8gずつ増やしていきます。ここで言う抽出量はサーバーに入る最終的なコーヒーの量です。
1.ドリッパーにフィルターとコーヒー粉をセットします。
2.粉を湿らせるために、約20mlの湯で「蒸らし」をします。サーバーに数滴のコーヒーが滴るのを目 安にします。
3.蒸らしの後、約20秒待ってからゆっくりと湯を注ぎます。中心から始めて、外側に向かって動かします。
4.湯は3回に分けて注ぎ、外側の土手部分には注がないようにします。注ぐ際の湯の角度は90度を保ちましょう。
5.抽出量に達したら完成です。カップに注いで、新鮮なコーヒーをお楽しみください。
コーヒーとのひととき
意外と簡単にできたのではないでしょうか?大切なのは湯の温度と、湯を注ぐ形です。
道具は人それぞれ選ぶものですが、基本的な手順と条件さえ整えれば、安定した品質のコーヒーを楽しむことができます。
コーヒー探求の旅は深く、豆の選択やブレンド、さらには自家焙煎に至るまで多岐にわたりますが、その奥深さが魅力です。
自分で丁寧に淹れたコーヒーを、大切な人との時間のお供にしてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。またの機会にお会いしましょう。