新しい土鍋を手に入れたら、すぐにでも使いたくなりますよね。でも、使う前にはちょっとした準備が必要だと知ると、ちょっと面倒に感じることもあります。
でも、安心してください。簡単に初めて使える方法があるんです。それは、最初にお粥を炊くことです。
お粥を炊くことで、土鍋の小さな穴をふさぎつつ、美味しいお粥も楽しめるので、一石二鳥です。
この方法で土鍋を準備することで、水漏れを防ぎ、土鍋の寿命を伸ばすことができます。
この記事では、以下のことについて詳しく説明します。
初めて土鍋を使うときのお粥の炊き方
お粥以外での初使用準備方法
土鍋を長持ちさせる4つのコツ
新しいお気に入りの土鍋を手に入れたら、まずお粥を炊いて、大切に使うスタートを切りましょう。
早速土鍋を使いたい方へ:お粥を炊こう【初使用準備から完成まで】
新しい土鍋を初めて使う際は、最初の料理にお粥を選ぶのがおすすめです。
ここでは、既に炊いたご飯を使ってお粥を炊くことがポイントです。
ご飯からお粥を作ると、土鍋が過剰に水分を吸収し、破損のリスクが高まるためです。
お粥を使った初使用準備の手順を見てみましょう。
土鍋を洗い、水漏れがないかをチェックする
お粥を炊く
火からおろし、しっかり冷ます
土鍋を空にして洗う
土鍋を完全に乾燥させる
ステップ1:土鍋の洗浄と水漏れチェック
新しい土鍋に水を入れ、約10分待ちます。水漏れがなければ、スポンジで優しく洗い、乾燥させます。(もし水漏れがあれば、商品の不良の可能性があるので、購入店で交換をお願いします。)
土鍋を洗った後は、布で水滴を拭き取り、完全に乾かします。見た目には乾いているように見えても、内部が完全に乾いていないこともあるので注意してください。
洗剤の使用は土鍋に影響を与える可能性があるため、避けましょう。
ステップ2:お粥を炊く
お粥を食べる場合
土鍋に水を8分目まで入れ、ご飯を水の1/3から1/2量加えます。(4~5人分の9号鍋の場合、約2~2.5合のご飯が目安です。) 火にかける前に、ご飯を軽くほぐします。
蓋をせずに弱火で約1時間炊きます。(塩や他の調味料は加えないでください。)
炊き時間が長いほど、お粥の食感は柔らかくなります。
お粥が残ったら、水を再び8分目まで加え、弱火で炊き直しましょう。
合計で約1時間炊けば完成です。
もちろん、炊き終わったら全部を楽しむこともできますよ。
粥を食べない場合
粥を炊かずに土鍋を手入れしたい場合、特に伊賀焼のような土鍋を適切に扱いたい時には、他の方法を用いることをお勧めします。この方法のポイントは、米を使う量を減らすことです。
まず、土鍋に水を8割まで入れ、米を水の5分の1の量以上加えます。4~5人用の9号鍋であれば、お茶碗1杯分の米が適量です。
米の研ぎ汁を水の代わりに使うと、でんぷんの効果が高まります。米を鍋に入れる前に、軽くほぐしておきます。
その後、蓋をせずに弱火で約1時間煮ます。水分が減ったら補充し、溢れないように時々かき混ぜましょう。
ステップ3:火から下ろし、冷ます
煮終わったら、土鍋を自然に冷ましましょう。大きな鍋の場合、冷却には数時間かかることがありますが、この時間が経過すると土鍋はより強くなります。
ステップ4:土鍋の中身を取り出し、洗う
土鍋を傷つけないように、スポンジで優しく洗いましょう。洗剤は使わず、金属たわしも避けてください。金属たわしは、土鍋の表面を傷つけ、液体が染み込む原因になります。
ステップ5:土鍋を完全に乾かす
水滴は布で拭き取り、土鍋を底から濡らさないようにして完全に乾かします。湿ったままにしておくと、カビや臭いが発生する恐れがあります。一晩放置するか、日に干してしっかり乾燥させましょう。
以上で土鍋の手入れは完了です!
お粥以外の土鍋の処理方法
粥を使わない土鍋の処理方法には、いくつかの選択肢があります。
米の研ぎ汁を使った方法
これは粥よりも効果が低い場合がありますが、一般的な土鍋であれば十分な効果が期待できます。米の研ぎ汁に少量の米を加えると、より効果が高まります。
小麦粉や片栗粉を使った方法:
これは無洗米を使用している場合に特にお勧めです。水に対して小麦粉や片栗粉を10%の割合で溶かし、土鍋に入れて弱火で加熱します。粉が沈殿しないように、時々かき混ぜながら加熱しましょう。片栗粉を使う場合は、焦げ付きやすいので注意が必要です。
以上が粥を使わずに土鍋を手入れする方法です。これらの方法を適切に使い分けることで、土鍋を長持ちさせることができます。
土鍋の耐久性を向上させるための4つの手入れのコツ
土鍋の暖かみと質感を長持ちさせるには、適切なケアが欠かせません。大切に使い続けるために、次のケアポイントに注意してください。
急激な温度変化を避ける
洗うときに傷をつけないようにする
完全に乾かしてから収納する
目の粗い土鍋は定期的なメンテナンスが必要
急激な温度変化を避ける
急な温度変化は土鍋にひびを入れる原因になり得ます。
≪避けるべきこと≫
特に、底が濡れている状態で火にかけないことが大切です。
底が急に熱されると、鍋がダメージを受けることがあります。そのため、弱火から加熱を始めましょう。
空焼きはしないようにしてください。
底だけが過熱されると、ひび割れる恐れがあります。使う時は、水やだしを入れてから温めましょう。特に、急いで乾燥させようと空焼きをするのは避けましょう。
熱いうちに水につけないようにしましょう。
急激な温度変化によって鍋が割れる可能性があります。自然に冷ますのを待ちましょう。
洗うときに傷をつけない
土鍋の内側は、スポンジなど柔らかいもので洗いましょう。
金属たわしや研磨剤を使うと、以前施したコーティングが傷つき、剥がれる原因になります。
土鍋を洗う際は、基本的に水だけを使うのがベストです。
洗剤を使う必要がある場合は、早めに洗い流しましょう。
焦げがある場合は、お湯につけておいて、ペットボトルのキャップでこすると効果的です。
完全に乾かしてから収納する
土鍋は見た目に乾いているように見えても、底に水分が残っていることがあります。
そのまま収納すると、カビや臭いの原因になることがあります。
鍋の底を上にして一晩置き、しっかり乾燥させましょう。
目の粗い土鍋の定期的なメンテナンス
伊賀焼のように目の粗い土鍋は、初めて使う時だけでなく、定期的にメンテナンスをすることが推奨されます。
年に1度が理想ですが、コーティングが剥がれたり、臭いが移ることがあるので、臭いが気になる場合はメンテナンスをすると良いでしょう。
目が粗いため、水漏れや臭いが移りやすいので、年に数回は粥を使ったメンテナンスで強度とコーティングを向上させましょう。
まとめ
新しい土鍋をすぐに使いたい場合は、最初の料理としてお粥を選ぶと良いでしょう。
◆処理方法
【お粥を作る】
お米をたっぷりと入れて、お粥を楽しみながら処理を行います。特に目の粗い土鍋、例えば伊賀焼には、お粥による処理が適しています。
【米の研ぎ汁】
細かい目を持つ土鍋、例えば萬古焼には、米の研ぎ汁を使った処理が一般的です。
【小麦粉&片栗粉】
水に対して10%の割合で溶かして処理します。無洗米を使用している場合には特に便利です。
◆土鍋を長持ちさせる4つの原則
急激な温度変化を避ける
洗うときに傷をつけないようにする
完全に乾かしてから収納する
目の粗い土鍋は定期的にメンテナンスを行う
土鍋は少し手間がかかるかもしれませんが、丁寧に扱えば長く愛用できます。大切に処理し、適切にケアすることで、土鍋を長く楽しむことができます。