料理の基本と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?
多くの人が思い浮かべるのは、油かもしれません。揚げものから炒めものまで、油は多彩な調理法に欠かせません。家庭によっては、さまざまな種類の油をそろえているかもしれません。
でも、ごま油とサラダ油の違いを詳しく説明できますか?
今回は、これら2つの油の特性、使いどころの良さ、注意点を探ってみましょう。
ごま油とサラダ油の違い
ごま油とサラダ油、この2つの油を比較することで、その違いをより深く理解できます。
成分の違い
サラダ油:サラダ油は、種子や果実から抽出された油で、大抵の場合は精製されています。これには菜種油、大豆油、ひまわり油などが含まれます。
ごま油:ごま油は、焙煎したごまから得られる油で、特に100%白ごまから抽出されたものは、その独特な香りと上品さが際立ちます。
カロリーの比較
サラダ油:大さじ1杯(約12g)あたり約111キロカロリー。
ごま油:大さじ1杯(約12g)あたり約107キロカロリー。こちらの方が少しカロリーが低いです。
保存方法の違い
サラダ油:適切に密封されていれば室温で保存可能ですが、冷蔵庫での保存も構いません。
ごま油:ごま油は常温保存が適しており、高温多湿を避けて密封することが大切です。冷蔵庫で保存する場合は、野菜室が適しています。
これらの油はそれぞれにユニークな特徴があり、使い方を知ることで料理の幅が広がります。油をただの調理材料とみなさず、その特性を生かして用途に合わせて選ぶことが重要です。
ごま油とサラダ油は、どちらも料理で頻繁に使われる油ですが、それぞれに特有の特徴と成分があります。これらの違いを把握することで、自分のニーズに合った油を選ぶ手助けになります。
●サラダ油
・コストパフォーマンスが良い
サラダ油は価格が手頃で、一般的な家庭で広く使われています。この手頃な価格は、日々の料理にとても役立ちます。
●ごま油
・独特の風味と味わい
ごま油はオレイン酸とリノール酸が主成分で中華料理などでもよく使われますが、独特の香味と旨味を持ち調理だけでなく料理の仕上げに薫り付けとして使われます。
ごま油とサラダ油の使い方
ごま油とサラダ油は、料理に使う油としては共通していますが、使い方にはいくつかの違いがあります。
●ごま油
ごま油は加熱に強く、炒め物や揚げ物に最適です。加熱するとその独特の香りが料理を一層引き立てます。ドレッシングや冷菜に使っても、豊かな風味が楽しめます。
独特の風味が特徴で、中華料理をはじめとした様々な料理によく用いられます。特に重要なのは、ごま油に含まれる健康に良い成分です。この中でもリノール酸が最も多く含まれており、コレステロール値の改善に効果があるとされています。リノール酸は熱に弱く、特に高温での調理、例えば揚げ物には不向きです。
また、ごま油は価格も比較的高めであるため、コストを考えると揚げ物に使うのは一般的ではありません。高温での使用は、料理の成分としても推奨されていません。
炒め物を作る際、ごま油を最初から使うとリノール酸が熱で壊れやすく、ごま油独自の風味も失われがちです。そのため、無駄にしないように、炒め物の仕上げにごま油を加えることがおすすめされています。これにより、料理に深みと豊かな風味が加わり、味わいも高まります。
コストパフォーマンスを考えた場合、オレイン酸が豊富なキャノーラ油などの他の油を使って料理を始め、最後にごま油を加えると良いでしょう。これで経済的にも、風味豊かな料理が楽しめます。
炒め物にごま油を使用すること自体が悪いわけではありませんが、その効果を最大限に活かすためには、料理の最後に加えるのが最適です。
●サラダ油
サラダ油は、その中立的な味わいが多くの料理にマッチし、特に揚げ物や炒め物に好まれます。経済的で大量に使えるため、家庭料理には欠かせません。
多くの方が「サラダ油」と聞くと、どのような意味なのか疑問に感じるかもしれません。
実際、「サラダ油」という言葉は、サラダから直接作られる特定の油を指すのではなく、キャノーラ油、ひまわり油、トウモロコシ油など、さまざまな植物から抽出される油を総称しています。
この名称の由来ですが、1920年代初頭にこの種類の油が市場に登場した当時、アメリカでは既に生野菜をオイルベースのドレッシングで味わう習慣が根付いていました。しかし、日本ではそのような習慣があまり普及しておらず、生野菜に適した新しいタイプの油が開発されたことから、「サラダ油」という名前がつけられました。
その名前は今日に至るまで変わらず使用されており、サラダに使う油という意味で広く認識されています。
かつてはサラダ油が高級品とされており、製造者は製品に高級感を与えるために「サラダ」という言葉を使用することを選んでいました。
サラダ油の原料についてですが一般によく知られているのはキャノーラ油などの菜種油です。キャノーラ油は特にオレイン酸が豊富で、これは悪玉コレステロールの低下に役立つとされています。さらに、オレイン酸は熱に強いという特性を持ち、これがキャノーラ油を揚げ物や炒め物に適した選択肢としています。
料理の目的や好みに応じて、これらの油を適切に使い分けることができます。自分の食生活や好みに合わせて、 ごま油とサラダ油を上手に使いこなしてみましょう。
ごま油と植物油の違いと活用方法
ごま油とサラダ油は、それぞれ独特の性質を持ち、料理において異なる役割を担います。
これらの違いを理解し、料理に合わせて適切に使い分けることが重要です。
さまざまな料理法を試しながら、自分にとって最適な油の使い方を見つけていきましょう。